こんにちは!
タコピーの原罪考察班の兎丸だっピ!
2月4日(金)に最新9話「大丈夫」が公開されましたね!
今回も最新話の深堀り考察をしていきたいと思いますので、ぜひ最後までお付き合い下さい!
「タコピーの原罪」最終話までの伏線まとめはこちらの記事です!
本記事は最新話までのネタバレを含みます。
本編未読の方は下記リンクから読んできてくださいね!
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それではいってみましょう!
前回までのあらすじ
まりなちゃんの死体が発見され、ついに事件が明るみになりました。
しずかちゃんの学校にも警察の捜査が入り、クラスメイトの証言からしずかちゃんにも聞き込みが行われることに。
一方、東くんは焦りからテストに集中できず過去最低の点数を取ってしまいます。
母親に叱られることを覚悟する東くんでしたが、予想に反して母親は「食べていいよ」とホットケーキを渡すのでした。
喜ぶ東くん。
しかし、母親は「キミはもういい」と告げ、今後は何点取ってもいいしホットケーキも自由に食べればいいと語ります。
母親に見限られたショックから嘔吐する東くん。
そんな東くんの心を救ったのはまたもやしずかちゃんでした。
「東くんにしか頼めない」そう語るしずかちゃんに対し、唯一自分を見限らないしずかちゃんに心酔する東くんは「なんでもする」と返します。
そしてしずかちゃんから語られたのは「自分の代わりに自首してほしい」という悪魔の囁きなのでした。
タコピーの原罪第9話「大丈夫」解説!しずかちゃんはキスしていなかった!東くんのメガネと名前がない理由!
東くんのメガネとおさがり
東くんの劣等感が生まれた経緯が語られた冒頭。
若き日の潤也がゲームをする場面の情報量がえぐいです。
まず、ゲームをする潤也の前にあるのは、東くんが欲してやまない「ママのホットケーキ」です。
つまり、潤也はママの期待通りの成果を上げているため、たとえゲームばかりしていてもホットケーキを貰えてるんですよね。
さらに東くんが必死に勉強しても一度も手に入らなかったホットケーキを、潤也はゲーム片手に食べているという皮肉っぷりが凄まじいです。
次に、若き日の潤也が来ている服。
これは現在の東くんが来ている服と完全に一致します。
この回想では、東くんの洋服が兄・潤也のおさがりばかりであることが示唆されていましたよね。
しかも同級生の女子が「東くんそのメガネもブランド物?」と言っていることから、ママは期待に応え続ける潤也にブランドものの洋服を買い与え、不出来な弟にはそのおさがりを与えていたことがわかります。
むしろ、東くんはおさがり「しか」与えられていなかった可能性すらあるのです。
これは、ママがメガネを渡すシーンで、東くんが「これ僕の!?」と異様に喜んでいることからもわかります。
小学生がメガネをもらってそんなにうれしいでしょうか?
つまり、メガネは東くんにとって「唯一ママが自分に買ってくれた」特別なものと言えるでしょう。
しかしそのメガネも「眼鏡スーパー」で購入した3000円の安物なのです。
作中の描写から、おそらく視力検査もせずに買ったものと思われますね。
メガネを買ったことのない方にはイメージが付きにくいと思いますが、きちんとしたメガネを買うとなれば、おおよそ1万~2万程度は必要なのです。ブランド物ではなくとも、です。
東くんのメガネがいかにお粗末なプレゼントなのかがわかりますね。
東くんの名前が呼ばれない
主要人物のなかで、東くんだけ「下の名前が不明」です。
1話だけ登場のゲストキャラクターや、各家庭の母親たちのようなモブキャラクターなら名前がなくとも不思議はありません。
しかし東くんは「まりなちゃん殺害」の共犯者であり、タコピーの存在も認知している超重要ポジションですよね。
一方で、東くんの兄・潤也には名前が付けられています。
しかし、潤也含め物語に登場するどのキャラクターも、東くんの下の名前を呼びません。
クラスメイトは「東くん」。
家族ですら「キミ」「お前」と呼んでいます。
明らかに意図的に名前を呼んでいないですよね。
これは、東くんが「常に誰かの代替品」だからではないでしょうか。
母親にとっては「優秀な兄」の代替品。
潤也にとっては「母親の重圧を受ける自分」の代替品。
しずかちゃんにとっては「チャッピー」の代替品。(後ほど解説します)
誰一人として東くん自身を見ていないことが、東くんの名前が呼ばれない理由なのではないでしょうか。
しずかちゃんは東くんにキスをしていない
今話最大の衝撃シーンといえば「しずかちゃんが東くんにキスするシーン」ですよね!
この場面を見て「やっぱりしずかは悪女」と結論付けた方も多いんじゃないでしょうか。
しかし、個人的にしずかちゃんは東くんにキスしていないと考えています。
根拠として、しずかちゃんの「相手の匂いを嗅ぐ癖」が挙げられます。
過去話を振り返ってみると、しずかちゃんがチャッピーやタコピーの匂いを嗅ぐ場面がありました。
第1話、チャッピーが初登場した場面ではチャッピーの匂いを「すーーーーっ」と嗅いで「へへ、ちょっとくさいね」と笑っています。
同じく第1話、タコピーと夜の散歩をする場面では唐突に「タコピーは無臭だね」と言いながら匂いを嗅いでいますよね。
そして第9話、問題のシーン。
よく見るとキスというよりは東くんの匂いを嗅いでいるように見えませんか?
ていうか唇ついてないんですよね。
つまり、このシーンはしずかちゃんがキスをして東くんを篭絡しているわけではなく、単に唐突に東くんの匂いを嗅いでいる場面だと思われます。
相手がもごもごしている時に突然匂いを嗅ぐ一連の行動は、タコピーの匂いを嗅いだ時と酷似しています。
そして「大丈夫」と言いながら抱きしめる場面は、かつてチャッピーを抱きしめながら「チャッピーがいれば大丈夫」と言っていたシーンと重なりますよね。
ここからは妄想となりますが、育児放棄やいじめによって人間との交流が乏しく、逆に犬(チャッピー)と親密な関わりを積み重ねてきたことで、コミュニケーションの方法がかなり「犬寄り」になっているのではないでしょうか。
犬は「嗅ぐ」ことによって相手の感情を察知し、距離感を図ります。
つまり、しずかちゃんはタコピーや東くんをチャッピーと同じように扱っていたことが、匂いを嗅いだり抱きしめたりといった行為に繋がっているのではないでしょうか。
「大丈夫」というセリフも、実は東くんではなく自分自身に言い聞かせていただけという可能性もじゅうぶんあり得ます。
穿った見方をしてしまうと、チャッピーはしずかちゃんにとって「自分よりも下で思い通りになる存在」だったのかもしれませんね。
そんなことは知らない東くんが「しずかちゃんだけが自分を信じ、期待してくれている」と受け取ってしまい、いろいろとこじれている原因と言えますね。
兄・潤也は何を思う?今後の展開は?
おそらく警察に出頭しようとする東くんを呼び止める潤也。
第8話で潤也は東くんの「計画ノート」を読んでいると思われますので、おそらくおおよその状況は把握しているものと思われます。
ここで潤也がどう切り出すのかによって、物語の行きつく先がかなり変わってきそうですよね。
今のところ潤也は「いいやつ」というイメージが強いですので、順当にいけば「事情を聞かせろ」と問いただすか、「自首なんてやめろ」と引き留めるかのどちらかでしょうか。
しかし、潤也は東くんにとって劣等感の根源ともいえる存在。
そんな潤也にどんな正論をぶつけられても、ママにすら見限られた東くんの心には何も響かない可能性があります。
むしろ「やっぱり自分に期待してくれるのはしずかちゃんだけ」と考え、より確固たる意志で警察へ向かってしまうのではないでしょうか。
いずれにしろ、次話では潤也の本心が明るみになると思われます!
皆さんはどう思いますか?ぜひコメント欄で教えて下さいね!
今回は以上です!
それではまたお会いしましょう!
「タコピーの原罪」作者のタイザン5先生の読み切り紹介!
ちなみにタイザン5先生は過去に読切を発表しています。
「讃歌」「同人政治」「キスしたい男」「ヒーローコンプレックス」など、どれもタイザン5先生の特徴である秀逸な世界観と共感できる人間ドラマがめちゃくちゃ味わえる作品ばかりですのでぜひチェックしてください!
次回更新は2月11日(金)となります!
コミックス上巻は3月発売予定です!
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